巷で良く目にする「骨盤矯正」が何を指すのかはわかりませんが、カイロプラクターは骨盤へのアジャスト(施術)も行います。。
そこで、今回はカイロプラクターから「骨盤」についてのお話です。
そもそも骨盤とは
脊柱と大腿骨の間にある一体化した骨の群を纏めて「骨盤」と呼び、膀胱、子宮、直腸などの臓器を囲っています。
寛骨×2、仙骨、尾骨から成り、「仙骨」は「第五腰椎」と、「寛骨」は「大腿骨」とも関節面を持ちます。
身体中のどの関節でもカイロプラクティックのアジャスト(施術)の対象となりますが、骨盤だけを見るとほとんどの場合、「仙腸関節」(仙骨と寛骨の間の関節)と、「第五腰椎と仙骨の関節」に問題があることが多いです。
仙腸関節は一般的な他の関節と比べて、そんなに大きく動くような関節ではありません。
しかし、関節である以上、関節としての機能(役割)があり、そこに問題がある状態は身体の他の部位でのトラブルにも繋がります。骨盤は背骨の土台であることから、特に重点を置いて検査し、必要な時に、適切な方法でケアすることが重要です。
「骨盤のケア」誰に必要?
「骨盤矯正」を求めてやってくる方として多いのが産後の女性です。
「妊娠」から「出産」まで身体の構造に大きな変化が起こります。(全身の靭帯は弛み、背骨への負担の掛かり方も変わります)
特に妊娠時の骨盤や背骨の歪みは、筋肉の負担の左右差に繋がり、母体にとって必要以上のストレスとなりますが、胎児にとっても好ましい状態ではありません。胎児に対しての影響はこちらのページより。
出産が終わってもすぐに元の状態に戻る訳ではなく、授乳中の姿勢(赤ちゃんを抱いて首を傾けた状態)はそれまでと異なる負担を身体に掛けます。
その中で「腰痛」「背中の痛み」「首の痛み」「頭痛」などの症状を訴えるのは珍しい事ではありません。
そういった場合でも骨盤だけをみるのではなく、背骨を中心に身体全体を検査、分析した上で、必要な箇所に必要なやり方でアプローチします。(カイロプラクティックケアだけでなく、筋膜リリースや姿勢、エクササイズの指導など)
それは産後のケアに限らず、子どもでも、大人でも、お年寄りでも、妊婦さんでも同じです。
どのようなケア?
検査によって総合的に判断した上で、必要な箇所に手技によるアジャストを行います。
お尻の筋肉や、骨盤より下の大腿骨周りの筋肉も骨盤の状態と密接に関連していることから、必要に応じてケアやエクササイズの指導を行います。
まとめ
症状の生じやすい産後を含めた「周産期」はもちろん、人生のどの時期であっても身体全体のメンテナンスとして、「骨盤」「背骨」のケアをオススメします。