これまでも何度か取り上げてきましたが、現代人は基本的に座りすぎです。
職場や学校、家庭を全部合わせたら皆さん一日合計何時間くらい座っていますか?
座っていることの問題点は大きく2つあります。
①代謝が落ちる
②関節や筋肉が固まる
①について、立っている状態と比較すると座っている状態は、身体でも大きな筋肉群の集まる下肢の筋肉はほとんど活動していません。その分、エネルギー代謝は落ち、太りやすくなったり、疲れやすくなります。心肺機能も、通常立って動いている状態であれば、その運動量に合わせて必要な酸素を送るために心拍が変動しますが、座りっぱなしだとそれも起こらないため、いざ必要となった時に適応できにくくなってしまいます。
②について、座っている状態では、基本的に長時間固まった姿勢でいることが多いと思います。椎間板や腱、靭帯などは通常、動作に伴って老廃物を排出し、栄養を吸収していることから、長時間の座り姿勢はそれが阻害されている状態にあります。特に不良姿勢で長時間いると、筋肉や関節はその状態が普通な状態となり、正常な状態に戻りにくくなってしまいます。
人類(ホモサピエンス)は20〜30万年前にアフリカで誕生したと言われています。その人類の歴史の中で、現在のように一日8時間以上、しかもそのうち2時間も3時間も連続で座りっぱなしで過ごすということを始めたのはたかだか直近50〜60年の話です。残念ながら、人間の身体はそのような生活に順応できていません。その期間で、生活習慣病と呼ばれる疾患がどれだけ増加したことでしょう。もちろん食事内容の変化なども大きいですが、間違いなく座りっぱなしの生活が寄与する部分は大きいと思います。
対処法として、
⑴座らないといけない場合は、こまめに立って動く(最低1時間、できれば30〜40分に1回)
⑵スタンディングデスクなどを使って、座る時間を減らす
⑶自宅ではカウチポテト(ソファに座りっぱなし)にならない(なんならソファは処分しちゃってください)
どこまでやるかは皆さん次第ですが、導入の仕方に関してご質問等あればお気軽にご相談ください。