発達障害と診断された子ども達を持つお母さんの経験談

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僕も参加しました、先月19日に香南市山北で開催されましたウェルネストーク 〜発達障害について考える〜 の中で最後に発達障害と診断された子どもを持つお二人のお母さんの経験談を話していただきました。内容をシェアしても大丈夫との許可を頂きましたので、遅くなりましたが投稿させていただきます。

まずは川下さんのお話

“私には6歳のころに「自閉症スペクトラム」と診断を受けた4年生の息子がおります。息子の小さいころは特定の遊びにしか興味を持たず5歳になってもお友達と遊ぶことがあまりありませんでした。言葉の遅れなども少々ありましたが気になるほどではありませんでした。しかし今思い出しますと、着物や普段と違う格好に対して異常に拒否反応を示したり、癇癪がひどかったなと思います。そして、年長さんになっても周りに合わせることが苦手でこだわりが強く先生の手を煩わせていたことに悩みちょっと立ち寄った本屋さんで見つけた、自閉症の本を開くと息子のことと合致することがたくさんあったため思い切って診断を受けることにしました。
結果「自閉症スペクトラム」と診断を受けたのですがショックという気持ちよりも「入学前でよかった。これで何かいい方向にかわるかも」と思ったものです。
小学校では、診断がおりているので先生方がとてもよく息子のことを理解してくれ低学年の時はトラブルがあったものの少しずつお友達との関係もよくなってきたのかなと思います。
その理由としてあげられるのは本人の成長だけでなく周りのお友達の力が大きいのをすごく感じます。主治医の先生から、息子の症状は高学年になると目立たなくなる可能性があるので全保護者に伝えなくてもいいのではにかと言われていたため私も全保護者にはお話していませんが近所の子や、学校外でお世話になる子の親御さんには伝えさせていただいています。
そうすると息子のことを伝えさせていただいた方のお子さんが少しずつ息子の苦手なことを理解してくれ自然とクラスの子どもたちが理解してくれていることに気づきました。発達障害はとても診断の難しい障害です。私も実際息子に診断を私がつけてしまったのかな・・・と思ってしまうこともあります。
しかし診断をうけて息子に対する接し方がかわったのは事実ですのでよかったかなと思っています。また発達障害といっても子どもの個性の一つです。「我が子はちょっと個性的な子」と考えられるようにもなりました。
また、先日タレントでモデルの栗原類さんが発達障害であると告白されました。
彼は「注意欠陥障害」という診断を子どものころに受けたそうです。彼は音に敏感で正しい音程でなくただ元気に大声で叫ぶように歌う声が苦手で音楽室から逃げ出していて先生に叱られていたようです。
発達障害のある方は匂い・音・明るさなどに敏感な方が多く、特に我慢のできない子どもの頃は逃げ出してしまい集団で目立ってしまいます。そうすると何も知らない方は「しつけのもんだいでは」と思いがちです。
しかし発達障害についての理解が広まってくれると「しつけの問題」ではなく「苦手なのかな」と思っていただけるかなと思います。もちろん発達障害ではなく周りの環境がそうさせていることもありますがそこの判断は専門家でも難しいようです。
栗原さんも「みんなと合わせるのが当然かもしれないというのは、学校や集団に属していたらさけられないことかもしれません。だけど、その中に理解してくれる人・調整役となってくれる人・そんな人がいたらそれだけ過ごしやすい環境が少しずつ出来てくるのではないか」とおっしゃっていました。

発達障害か個性なのかという問題は未熟な私ではまだ全然わかりません。
ただ個性があることは当たり前で誰でも持っているものです。
子どもの個性を最大限に引き出すことのできる親になりたいものです。どんなお子さんでも個性をほめてくれたらどんどん伸びていくといわれます。私もまだまだ出来ていませんが個性を否定するのではなく前向きにとらえる子育てをがんばっていきたいと思います。
今回このような講演会を開かせていただいたのも栗原さんもおしゃっていた発達障害・個性を理解してくれる人、調整役となっている人がたくさんいていただけるだけで、発達障害のある子どももまたその親も今以上に笑顔が増えることは間違いないと思い、その願いをこめ企画させていただきました。まず知ることから初めていただけたら幸いです。
聞いてくださいましてありがとうございました。”

続いて木下さんのお話

“娘が診断されてからこれまで色々なことがありすぎるくらいで、文章にするのはとても難しいことでしたがこの機会にあまり過去を思い出すことはなく前向きに私の思ってるところで、でも娘の事について改めていろんな事を考え思い返すことになりました。人前でお話しするのは勇気がいりました聞いていただければと思います。
小学2年生の娘が3歳の検診のときに療育センターを紹介されたものの、半年待ちでもやもやした気持ちのまま気持ちのまま、何をしてあげられたら良かったのか、毎日のように悩み、半年後やっと診察してもらうことが出来て、その時は頭の中が真っ白でよく覚えてないのですが、「自閉症です。」と診断がおりました。障害名は「自閉症スペクトラム」でした。自閉症という言葉はテレビなどで耳にしたことはありましたが「スペクトラム」は初めて聞く言葉で、正直家に帰るまでの記憶もなかったです。
まず、ネットや本で自分の子どもと向き合うために調べることから始めました。こだわりは少し強いこともあった時期もありましたが、そう困るほどではなく、お友達とのコミュニケーションも取れるため、娘の場合は、障害がわかりにくく、それとともに周りの視線が冷たく感じることも沢山ありました。
回転イスが好きで意味もなくその場をぐるぐる回ってみたり、意思の疎通も難しく年中さんで入園した時はほとんど会話ができない状態でした。
気持ちをうまく出せず、暴れて泣いてが毎日の様に何回も続き、私自身娘が卒園するまでぐったりの毎日で紙パンツが外れたのも6歳の時でそのことでも悩み、Drからは自閉症の子は怒ったらダメ!優しく諭すといわれました。
本当に難しいことです。葛藤しました。そんな時、療育との出会いがありました。療育の施設に通うことで娘は目覚ましい成長がありました。今は、学校の先生、放課後等デイサービスのみなさん、担当のケアマネさん、色々な方々のサポートがあって今の私、そして娘があります。ここまで少しずつですが色んな壁をのりこえてきました。今はとても安定していますが、これから思春期になっていく中で、日々二時障害の不安も大きいですが、どんな形ではあっても、社会に出て、日常生活が普通に送っていける。娘の未来があかるいものであることを願って、これからの道を一緒に考えてまえに進んでいけたらなと思っています。私も娘が障害と聞くまで、自閉症、そこから先の知識はなく知ることとなかったと思います。障害のある子ども達への考え方も接し方も変わった様に思います。この発達障害の子ども達との関わりをもっと持ちたい。私に最近、新たな目標ができました。子育て支援員の資格をもらうこと。明日から研修が始まります。娘も日々頑張っているから私も負けられないなと。
今日はお話とても勉強になりました。文章にするのは本当に難しかったですけど発達障害を少しでも知ってもらえたらなと思います。お話聞いていただきありがとうございました。”

お二人のお話を聞いて印象的だったのが、最初に診断を受けた時の反応の違いです。川下さんは診断を受けて安心した一方、木下さんは頭が真っ白になったということでした。
今回、発達障害の診断方法の曖昧さという点に関してもお話させて頂きましたが、そういった事実を知った上で改めて考えると、また違った考え方にたどり着くかもしれません。

大事なことはそれぞれの子どもの可能性を最大限に発揮できる環境を大人が選んであげる事ですが、診断があろうがなかろうが選ぶ為にはまず選択肢を知ることが大切です。今後も違う視点からのお話を続けていこうと思います。

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