パーマー大学の前に・・・
カイロプラクティックを勉強することを決意したのが15歳の頃。それからインターネットを中心に情報の収集を始めました。色んなカイロを学ぶ場に関するサイトが山程出て来る中でどれが良いのか悪いのか。分かっていたのは、当時(現在もですが)カイロプラクティックが法制化されていない日本では、残念ながら正式なカイロの資格や大学といったものがない状態だということです。
アメリカに行けば医師と同程度のカリキュラムを受け、カイロプラクティックのドクターとして働くことができるということは知っていましたが、当時そんなに英語が得意でもなかったし(むしろ補習の常連でした)、大学の授業をアメリカ人と一緒に取るなんて想像すらできませんでした。
そして、そのままダラダラと時は経ち、高校3年生に上がる前の春休み、このままじゃダメだと一大決心をしました。
「よし、行けばなんとかなるだろう」と。
幸いにも両親の賛同は得ることができていたので、その道に進むのなら挑戦したいと思っての決断です。一応そうなる可能性を考えて英語は高校生になってからはそれなりに勉強していましたが、英会話となるとまた話は別です。3年生になって周りは進学の為の勉強をしている中、英会話の勉強や留学の為の英語の試験TOEFLの為の勉強を始めました。3年生時の担任が英語の先生で、目的のない留学ということには反対とのことでしたが、カイロを勉強したくて留学したいということを伝えると応援していただき、英語の成績は一年で随分伸びたんじゃないかと思います。
そして高校卒業した年、2007年の4月渡米しました。
パーマー大学入学の為の必要条件
まず簡単にパーマー大学を含めた一般的なカイロの大学入学の為に必要な事を挙げますと
- TOEFL iBTテストで120点中61点以上(これは以前のペーパーテストでは500点相当)
- 理系を中心とした科目90単位分 大学2年半相当
大学によってはTOEFLが78点以上だったり、90単位のクラスで必要とされる成績(GPA)の違いはありますが、大体こんな感じです。入学だけの難易度で言えば、それ程難しいものではないです。もちろん90単位分の大学のクラスも英語で受ける訳ですから、英語が苦手な人は苦労するでしょうし、自分自身もそんなに簡単だったとは言えませんが、多くの大学院レベルの大学が留学生にTOEFL80点以上や、その他の試験や高いGPAを課していることを考えると、そこまで入学自体の難易度は高くないと言ったところです。
しかし!!
一度カイロの大学に入ると忙しさは半端ないものになります。
パーマー大学は年3学期のトータル10学期で300単位以上のカリキュラムをこなします。
以下はアメリカでの一般的なカイロプラクティックの大学と医学部の授業時間を比較した物です。
科目 | カイロプラクティック大学 | 医科大学 |
人体解剖学 | 520 | 508 |
生理学 | 420 | 326 |
病理学 | 271 | 335 |
生化学 | 300 | 325 |
微生物学 | 114 | 130 |
診断学 | 370 | 374 |
神経学 | 320 | 112 |
レントゲン学 | 217 | 148 |
精神医学 | 65 | 144 |
産科学婦人科学 | 65 | 198 |
整形外科学 | 225 | 158 |
合計 | 2,887 | 2,756 |
その他それぞれに特有の必須クラス | アジャストメント・運動学等 | 手術・薬学等 |
全ての合計 | 4,485 | 4,248 |
これらのクラスに加えて、パーマー大学在学中は実践的な技術を学ぶために学外での勉強会やセミナーに時間さえあれば参加する日々でした。今は高知に帰ってきて、そういった環境とは違う中で、時々学生時代の友人と電話(skypeやface bookの無料通話機能、ホント便利な時代になりました)をすることで当時の気持ちに戻ることができます。現在は卒後教育がインターネットの発達によってオンラインで受けることが出来るものも増えてきてますし、帰国前に大量に実家に送ったテキストだけでも、学ぶべき物は山程あります。それらをこなす為にも、今後もモチベーションを高く保って、カイロの習得を目指して日々学んでいこうと思います。
最後に母校パーマー大学による「What is Chiropracitc?(カイロプラクティックとは?」の動画を見つけたので英語ですが雰囲気だけでもお楽しみ下さい♪