カイロプラクティックは背骨の機能不全を取り除くという一貫した目的を持ちますが、その問題に対するアプローチや手技は多岐に渡りマイナーなものも合わせると100種類以上あるとされています。

その中でもメジャーな10種類ほどあるシステムの中の1つでぼくが学生時代習得に励んでいたのがガンステッドシステムと呼ばれるものです。

ガンステッドシステムに関して、ぼくが最も重要だと考えるのは、習得が困難とされる手技ではなく、その”Specificity”「精査性・特定性」です。

単に関節をバキバキボキボキ動かすのは論外ですが、繊細な背骨を取り扱う際闇雲に関節を動かすことは極めて危険です。ガンステッドシステムでは、頚椎、胸椎、腰椎の計24個の椎骨、それに繋がる後頭骨、仙骨、尾てい骨、腸骨×2から成る関節群のどこに問題があるのか5つの分析法を用いて見極め、それぞれの関節や体全体の状態に応じて適切なアジャスト(施術)方法を選択します。

その5つの分析法とは

①Instrumentation(機器を用いた検査)
ナーボスコープと呼ばれる機器を用い、脊椎上の皮膚の温度の左右間の温度差を元に、背骨の問題部位を探します。

②Visualization(視診)
 全体の姿勢、動作、背骨の曲がり具合、身体の傾き等を観察し、問題部位に見当をつけます。

③Static Palpation(静的触診)
背骨周辺の皮膚、筋肉の状態を動きの伴わない状態で触診し、問題部位を探します。

④Motion Palpation(動的触診)
動きの中で背骨の関節の状態を触診し、問題部位の確認、アジャストの方向を割り出します。

⑤X-Ray Analysis(レントゲン分析)
骨や関節の状態の確認、2椎骨間の相対的なズレの確認、背骨の全体像を掴み長期的な状態改善のためのプラン作成に繋げます。

これら5つの分析ツールを用いて得たトータルの情報を元に必要な箇所に対する最適なアジャスト方法を判断します。

骨盤へのアジャスト

胸椎へのアジャスト

ぼくの場合はガンステッドシステムだけでなく、他のシステムとも組み合わせた方法を用いていますが、ガンステッドシステムを学んでいる時に叩き込まれた”Specificity”「精査性・特定性」は今でもカイロプラクターとしての臨床での基本と考えています。まだまだ経験を積んでより細かい変化、違いを感じる能力を磨き、より安全で効果的なケアを届けられるよう日々精進していきます。