カイロプラクティックは患者さんの快適な日常の為のより健康な身体造りを目的としています。
背骨の問題箇所へのアジャストメントはカイロプラクティックの独自性を担う手法ではありますが、目的達成の為の手段の一つでしかありません。
もし健康を損ねている原因が生活習慣にあるのであれば、それを特定し改善することを促しますし、医療の範囲であれば適切な専門家に紹介します。
生活習慣に関してカイロプラクターがお伝えする際、健康を損ねる「3つのT」があります。今回はその中でも”Thought“「精神的ストレス」についてお話します。
精神的ストレスが蓄積することによる身体への影響としては「うつ病」などの気分障害が代表的ですが、近年注目されているのが自己免疫疾患との関係です。
本来ウイルスや細菌、腫瘍等を攻撃する身体の免疫機能が何らかの原因で自身の細胞や組織を攻撃している状態を指します。「リウマチ」「乾癬」「全身性エリテマトーデス」など、身体の部分的な問題から全身のものまで影響は多岐に及びます。
これまで、遺伝的な要因や環境要因など原因が探られてきましたが、いずれも確定的なものはなく、症状を抑える対症療法が中心となっています。
そんな中、近年になって精神的なストレスとの関係性を示す研究がいくつも発表されています。慢性的なストレスによるコルチゾールなどのホルモンへの影響が、長期にわたって免疫機能に影響を与えることが発症に関与しているのではないかと考察されています。
仕事や人間関係、慢性的な身体の不調など、精神的ストレスの原因も色々ですが、精神的な不調は身体に影響を及ぼし、また逆も起こることから、悪循環に入らないためには早めの原因への対処が重要です。
職場や行政、医療機関など適切なリソースを利用したり、自身で出来るリフレッシュやマインドフルネス、身体のケアなど出来ることからやっていきましょう。
参照:
⑴幼年期における精神的ストレスの蓄積と成人の自己免疫疾患発症
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19188532/