ランナーに多い5つの故障 

young male runner suffering from leg cramp on the track

学生時代は走るのが大嫌いでしたが、去年は初めてのフルマラソンである龍馬マラソンを何とか完走しました。しかし、走った後の反動が激しく1週間ほど身体の節々が痛み仕事にも響いてしまいました。

そういった経験から今年はフルではなく、香川県丸亀で開催されるハーフマラソンに参加することに!

しかし、2週間切ったにも関わらず前回と比べても、ほとんど準備できておりません。

せめてもということで、復習も兼ねてランナーに多い怪我、その対策方法に関してまとめようと思います。

前提として

ランナーに限らず、多くのアスリートが大なり小なり身体のトラブルを抱えています。その怪我とどう付き合っていいくかが重要です。

とはいえ、やっぱり怪我をしないに越した事はありません。予防の為にもぜひ読んで頂ければと思います。

1. ランナーズニー

ランナーズニー

ランナーに特に多い膝の問題

原因

オーバーユース(使い過ぎ)により膝の軟骨が炎症を起こしている状態ですが、身体のアラインメイト(整列)の問題や特定の筋肉が弱いことによりリスクが上がります。

対策

原因がオーバーユースであることから、練習の量、頻度を減らす必要があります。膝に負担のかからないプールでのトレーニングや、自転車のトレーニングで大腿四頭筋(太ももの筋肉)を強化することで、膝関節の負担の軽減を行う。

下り坂でのトレーニングは膝関節への負担が大きいのでお勧めしませんが、上りは直接的な膝関節への負担は比較的小さく、大腿四頭筋や大臀筋(お尻の筋肉)のトレーニングになります。勾配を付けたトレッドミルでのランニングなんかは良いんじゃないかと思います。(個人的にはトレッドミルのトレーニングは退屈で普通に走るより精神的に疲れるのであまり好きではありませんが。。。)

ランニング時に膝を完全に伸ばした状態で着地せず、わずかに曲げた状態で着地することにより、膝関節への負担が30%減ると言われています。

カイロプラクターの視点

ランナーに限らず、膝の問題を抱えている人はその他の関節(足首、股関節、仙腸関節、腰椎、etc…)の機能不全があることが多いです。一部の関節の機能不全は他の関節に負担が掛け、故障する原因となります。

2. アキレス腱鞘炎

アキレス腱鞘炎

アキレス腱の損傷、炎症

原因

ランナーズニーと同じくオーバーユースが原因としてありますが、ふくらはぎの筋肉が弱いことがリスク要因としてあります。

対策

痛みを感じたら、ランニングは休止して下さい。

ふくらはぎの強化トレーニングとして、”Heel drops”「かかと上げ」があります。直訳では「かかと落とし」になりますが「かかと上げ」です(笑)

両足を付けた状態 → つま先立ち → 片足を上げる → かかとを下ろす

を20回1セット。(あくまで参考なので回数は個人で調節して下さい)

それと基本ですが、運動前のストレッチを忘れないように。

3. 足底筋膜炎

足底筋膜炎踵からつま先にかけて伸びる腱や筋膜のダメージ、炎症。足の裏の痛み

原因

ランニングで足を着く度に、体重の何倍もの負荷が足にも掛かります。足の裏の腱や筋膜にダメージが蓄積し、炎症が起き痛みが出ます。土踏まずが浅かったり、深すぎることもリスク要因となりえます。

ランナーに限らず、長時間立ちっぱなしの仕事に従事している人なんかにも多いですね。

対策

ちゃんと自分の足にあったシューズを履きましょう。少し値段は張りますが、オーダーメイドのインソールなんかもあるので、ランナーや立ちっぱなしの仕事をしている方は試してみる価値はあると思います。

おうちで出来る事としては、足の裏の筋肉群やふくらはぎの筋肉が固い事が要因の一つとしてあるのでしっかりストレッチして下さい。水を入れて凍らした500mlのペットボトルを踏んで体重を掛けて転がすことで炎症を和らげ足底筋膜のストレッチにもなります。

カイロプラクターの視点

カイロプラクティックとは違いますが、今まで足底筋膜炎を訴えてきた方に対しては、筋膜リリースがとても効果的でした。特に慢性のケースの場合にオススメです。

4. シンスプリント

シンスプリント

すねの筋肉、靭帯、骨へのダメージ、炎症

原因

初心者や長期休養明けのランナーに多く、急に負担をかける事により脛骨やその周辺の組織が損傷することがあります。

シューズが合ってなかったり、土踏まずが浅い場合や深すぎることもリスク要因と成ります。

対策

一度に負荷を上げすぎず、徐々に上げていきましょう。

ランニング後はアイシングをすることで損傷部での炎症を抑えます。

キネシオテープによるサポートを行う事で痛みの低減や回復を早めることが期待できます。

5. 腸脛靭帯摩擦症候群

ITband syndrome

骨盤から膝の外側に延びてある、腸脛靭帯の炎症

原因

ランニング時の膝を曲げ伸ばしによって、腸脛靭帯と大腿骨間に摩擦が起きます。それが繰り返されることで、靭帯が損傷し炎症を起こしている状態です。腸脛靭帯が固かったり、大臀筋が弱いことがリスク要因としてあります。

足の長さが左右で違ったり、片側に傾くトラック走なんかもリスク要因となります。

対策

大臀筋の強化トレーニングや、フォームローラーなどを利用して腸脛靭帯のストレッチを行うことが効果的です。

フォームローラー

まとめ

ランナーに多い故障として、他にもハムストリングの問題、鵞足炎、前回書いたアスリート三主徴症候群と関連する疲労骨折なんかもありますが、原因も対策方法も似たようなものなので、今回は割愛しました。

どの問題も共通したこととしてオーバーユースがあります。異変に気付いたらすぐ適切な処置を行い、無理をしない事が故障を悪化、長引かせない為のキーとなります。

機械もメンテナンスをすれば長く使い続けることができるように、人間の身体も同じです。カイロプラクティックケアでアラインメントを整え、故障しにくい身体造りをすることで長く続けることはもちろん、パフォーマンス自体の向上にも繋がります。

参考:

http://www.runnersworld.com/health/the-seven-most-common-running-injuries

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