手の痺れや痛みの原因として多いものとして、首の問題と手根管症候群が挙げられます。
首の問題のケース
手の感覚を感じ取る神経は首の関節から出ています。
下の図は身体の皮膚のどの部位がどの背骨の関節間から出た神経により管理されているのかを表している物ですが、手はC6、C7、C8(Cervical =頸椎の6番、7番、8番)の神経が関わっています。
それらの神経の出口が下図のように骨の変形、椎間板ヘルニア、筋肉や靭帯などの問題で狭くなっている状態(狭窄症) により神経を圧迫することで、その神経が関連している部位に問題をきたします。
骨が変形して神経を圧迫している場合は、それが元に戻ることは難しいですが、カイロプラクティックのアジャストメントにより背骨の機能不全を取り除く事で問題のある部位の負担が軽減することで、症状が改善することが期待できます。
手根管症候群
手首の骨、靭帯によってできた、血管、神経、筋肉などの通り道を手根管”Carpal tunnel”と呼び、そこを通る神経が、手の筋肉を動かしたり、感覚を感じ取ったりします。その神経に何らかの原因で圧迫が起こり、痺れや痛み、が出たり筋力が落ちる状態を手根管症候群と呼びます。下図を見て頂ければわかる通り、通常親指、人差し指、中指が影響を受けます。
手根管症候群を発症しやすくなる要因として
- 手首の怪我、脱臼
- 女性であること
- 糖尿病
- リウマチ
- 長時間のタイピングなどのような繰り返し指を動かす動作
等々があります。多くの場合何か1つが原因というわけではなく、これらの組み合わせなどによって手根管が狭くなることで正中神経を圧迫します。
症状が軽度な場合は手を休ませる事で症状が和らぐ事がありますが、そうでない場合病院での治療法としては、抗炎症剤を処方されます。重度の場合は手根管内の圧を和らげる為に、靭帯を切る手術を行うこともあります。
オーツリーカイロでは手首の骨に対するアジャストや、筋膜リリースで手根管を通る筋肉、神経のスライドをスムーズにすることにより、軽度〜中度の症状であれば多くの場合改善が見込めます。
手根管症候群に限らず、身体の問題は長引けば長引く程回復にも時間が掛かります。重度になれば手術が必要になることもあり、手術をしてしまえば元通りにすることはできません。軽度なうちに適切なケアをしましょう。