11+とは
FIFA Medical and Research Centre (FIFA医学評価研究センター)通称F-MARCにより作成された、14歳以上の男女のサッカープレイヤーの怪我を予防する為のプログラムです。2008年にノルウェーで行われた研究によると、11+を最低週2回以上行ったチームはその他のチームと比べて30〜50%故障した選手の数が少なかったそうです。14歳以上が対象のプログラムなので、サッカー少年・少女の為だけのガイドラインという訳ではありませんが、小学生でも練習量の多いチームだったら怪我の予防、パフォーマンスの向上の為に、取り入れられるものは取り入れてもいいかと思います。(個人的には小学生のうちは1つのスポーツにガッツリ取り組むよりは、色んなスポーツや習い事に触れて、中学生になってから好きな物に本格的に取り組むスタイルを推奨しますが。。。)
僕自身は子どもの頃はサッカーは苦手で、あまり好きなスポーツでもありませんでした。(人間手があるんだから、わざわざ不器用な足を使う意味が分からないと、捻くれた子どもでした。)今では逆にそういった難しいことをすることが大事だと面白みを見いだしてきましたが、最近はプレーする機会がないのが残念なところですが。
話はそれましたが、11+。いいと思います!サッカーに限らず、バスケや他のスポーツでも採用してみたらいいのではないかと。サッカーに限らず、あらゆるスポーツにおいて故障に泣く人は多いですからね。過去の怪我というのが、将来怪我をする一番大きなリスクファクターです。まずは、怪我の予防。そして怪我場合には、リハビリがその後の選手生命に大きな影響を与えます。中学生や、高校生はまだ身体が出来上がっていないうちに、11+を早期に取り入れる事で今後怪我に泣くプレーヤーが減っていくことを願います。
ちなみになでしこジャパンも練習に取り入れているようで、F-MARCの11+のプロモーションビデオにガッツリ映ってます。
11+ 内容
11+のプログラムは無料で入手できます。
日本語版説明ムービーはJFAのウェブサイトからダウンロードができますが、詳細な説明は載っていないので、英語のわかる方はF-MARCのウェブサイトをご覧になる事をお勧めします。プログラムの詳細や、ムービーもストリーミングでの視聴が可能です。
日本語版のムービーを見る方用に、事前に知っておくべき概要
11+は練習前のウォーミングアップとして行い、20分程度要します。3パート、計15のエクササイズで構成されています。このプログラムを行う上で大事なことは正確に行うことです。ただ単にこなせばよいわけではなく、正しい姿勢、ボディコントロールを保つことが大切です。
Part1. ゆっくりしたランニングにストレッチと、パートナーとのコンタクトを組み合わせたもの。
Part2. 6セットのエクササイズ。体幹、下半身の強化、スピード、機敏性の向上を行います。それぞれ3段階の難易度がある。
Part3. カッティングやプランティングを組み合わせた早いランニング。
レベルUP
Part2.はレベルが1〜3まであり、まず1から始め難易度を上げていきます。
チームの指導者がレベルを上げる際採る方法として3つの選択肢があります。
a. 理想的なものとしてはレベルを上げるかどうかは個別に判断する。
b. 全員でエクササイズ毎にレベルの高いもの、低いものを組み合わせる。
c. 3、4週間後に全員で全部のエクササイズのレベルアップする
まぁこれに関してはチーム毎に柔軟的に適応させて下さい。
フィールドセットアップ
手抜きになりますがフィールドは下図のようなセットアップになります。
最初に書いた通り、サッカーに限らず多くのスポーツをする人にとって、怪我の予防、パフォーマンスUPを期待出来るプログラムだと思います。動画やマニュアルも無料で手に入るので是非活用してみてはいかがでしょう。高知から世界で活躍する選手が出ることを切実に願います。身体のメンテナンスはお任せを。
参考: