お困りの問題:
・首の痛み…2ヶ月前から始まり、徐々に悪化。下を向いての長時間の仕事の後にとりわけ重だるく局所的に痛む。
・頭痛…10代の頃に発症。最近は首の痛みと連動して悪化することも。頻度は月に1、2回程度。
・めまい…10代の頃に発症。最近では常時症状があるが、疲労が伴うと悪化する。ふわふわしたような感覚で、発症時は、集中力、記憶力の低下、滑舌の悪化、視界のぼやけ等を伴う。
来院期間:2ヶ月13回(うち回数無制限で9回)
所見と経過:
初回の検査では、脊椎関節機能不全が頚椎から腰椎まで満遍なく12箇所。とりわけ頚椎の問題が6箇所と集中していました。初回からアジャストメントと姿勢、トレーニング指導を行いました。症状と背骨の状態から初期集中ケアが望ましいと判断し、週2〜3回通っていただけるよう回数無制限プランをおすすめし、スタートしました。初回は頚椎はあえて施術せず、胸椎と仙骨のみとし、2回目以降から頚椎を施術しました。2回目来院時には首が軽く感じるとの報告をいただき、首の痛み自体はその後ゆっくりと改善。6回目来院時にはめまいの軽減と、滑舌の改善を報告いただきました。2ヶ月後の再検査時の問診では、首の痛みに関しては、下向き作業後のコリは残っているものの、痛みとしては無くなっている点、頭痛とめまいもほとんど無くなっているとのことでした。
下写真にあるように関節の可動域もとりわけ首の左右の屈曲、伸展、回旋、身体全体の伸展に大きな改善が見られました。
考察:
もともとは首の痛みや腰痛を主訴としていらっしゃいましたが、問診を通して深掘りしていくうちに、その他の関連する神経関連の不調が見られました。検査時に頚椎に問題が集中していることが判明したことから神経的な不調との関連性を疑い、集中的にケアを行いました。職業柄、どうしても長時間の前屈姿勢が避けられないため、少しでも背骨へのストレスを軽減するエクササイズや筋肉のバランスを改善するトレーニングを生活に取り入れていただくことで、仕事後の筋肉の緊張等が長時間持続するような症状は軽減できたのではないかと思います。ご本人にも自覚がある精神的なストレスとの相互作用で起こっていると考えられる思考力の低下や滑舌の問題等は今後、身体面での改善を契機として少しずつ良い方向に向かっていくのではないかと考えています。