「感覚統合療法」というものをご存知でしょうか?

もともとはアメリカの作業療法士、エアーズ(Ayres,A.J.)によって確立されたもので、”Sensory Processing Disorder”「感覚処理障害」と呼ばれる問題に対する、アプローチの一つです。

「感覚処理障害」とは

人間の脳は24時間、365日生まれてから、死ぬまで膨大な量の情報を処理しています。

感覚処理障害

「視覚」「聴覚」「嗅覚」「触覚」「味覚」といった五感だけでなく、身体の関節や筋肉、腱、靭帯などに存在するセンサーからの「固有覚」(目をつむった状態でも身体のどの部分がどこにあるか感じる能力)、耳の奥、内耳にある三半規管や前庭からの「前庭感覚」(加速や回転を感じる能力)などがあります。

人間の脳はそういった情報を必要に応じて調整する能力を脳の成長に応じて発達させていきますが、一部の子ども達(大人も)の脳はそういった処理が上手にできていないことがあります。

例えば「音」「におい」「光」「肌に触れる」などの感覚に対して過敏に反応したり、逆に反応がなかったりします。

感覚処理障害2

そういったことが、「感情の起伏」「学習」「運動能力」「日々の活動への参加」などの問題を来します。

そして「学習障害」「自閉症スペクトラム」「ADD」「ADHD」などの発達障害(発達マイノリティ)と診断されている子ども達に見られる問題とも関係しています。

感覚統合療法

感覚統合療法というのは、そういった感覚の処理、統合が苦手な子ども達の能力を、様々な遊びやアクティビティを通して伸ばしてあげるものです。

子ども達に何が必要なのかは、実際に一人一人検査やヒアリングを通して見極める必要があります。

感覚統合療法の創始者エアーズによると

“Sensory Integration is the organization of sensations for use. Our senses give us information about the physical conditions of our body and the environment around us…The brain must organize all of our sensations if a person is to move and learn and behave in a productive manner”

「感覚統合とは感覚を実用的に使えるように整理することである。感覚というものは私たち自身の身体の状態や、私たちを取り囲む環境に関する情報を与えてくれます。人間が生産的に活動したり、学んだりする為には脳はそれら全ての感覚を整理しなければならない」

と言っています。

そのような、脳の整理整頓が苦手な子ども達のサポートをしてあげるのが「感覚統合療法」です。

高知県では

昨日、地元香美市で発達障害(発達マイノリティ)のある子ども達を支援する活動をしているグループ「ぴあ」さんの代表の方とお話して高知県の発達障害と診断された子どもたちが受ける「療育」の内容についてお聞きしました。

基本的には

  • 発達障害と診断されたお子さんに対する接し方を親御さんに教えるペアレントトレーニング
  • 言語聴覚士さんによる主にコミュニケーション面でのトレーニング
  • 日常生活の問題に対処する為の環境や行動のシステム化

がメインのようですが、

何と「感覚統合」が入ってません!

一応、中芸地区(高知市から東に車で一時間)に一カ所やっている場所があるのはあるようですが、それでも全然足りない。

ちなみにそこでは保険が使えないので一回5万円ほどだそうです(おそらく最初の検査がということでしょう)

お手軽な料金ではないかもですが、子ども達の将来がそれで大きく変わるなら決して高くはないんじゃないでしょうか。他にやっているところがないという希少性を考えてもそんなものでしょう。

オーツリーでは

厳格にいうと「感覚統合療法」ではないのですが、カイロプラクティックケアによる運動器の問題を改善させる事で、運動器から脳への刺激の最適化を行います。パソコンでいうとハード面のケアですね。

加えて、感覚統合を助けるソフト面でのケアを少しずつでも取り入れていければと思います。

 

感覚統合

現在のオフィスにはそんなスペースないので、広いオフィスに引っ越すまでは本格的に始めるのは難しいと諦めていたんですが、今のオフィスでできる範囲内でさせて頂こうと思います。

あくまでぼくはカイロプラクターとしてハード(背骨を中心とした筋骨格神経系:これらは固有覚や前庭感覚と密接に関係しています)の問題の専門家として、将来的にはソフト(感覚統合療法など)は誰か他の人(作業療法士さんとか)にやってもらいたいですが、今はぼく自身の幅を拡げる機会にもなると思うので試行錯誤しながら勉強させてもらえればと思います。

感覚処理の問題を抱えているお子さんだけでなく、その親御さんにとってもLife Changing「人生を変えるよう」なきっかけを与えられるよう頑張ります!