小学校低学年、首の痛みを訴えて来院。

元々来院前数日前から首が痛いと言っていたようですが、来院前日にドッジボールのボールが頭に当たりさらに悪化したとのことでした。

検査では首の可動域だけでなく全身の可動域で低下が見られました。(各写真①)

このケースのように、急性期においては筋肉の緊張が強いため、頚椎へのアジャスト(施術)は行わず胸椎と仙骨のみにアジャストを行いました。それから6日後の2回目のケアからは痛みの程度は、まだまだ重度ではあったものの筋緊張は多少緩和されていたため頚椎へのアジャストも行いました。4回目のケアでようやく可動域の改善が見られ始めましたが、頚椎でのサブラクセーション(関節機能不全)がまだまだひどかったこともあり、フルスパイン(脊椎全体)でのレントゲンを撮って来て頂きました。

レントゲン所見で顕著だったのは、背骨のマルアラインメント(整列不全)よりも、腸内での重度のガス貯留でした(写真④)。改めて話を聞くと、今回の頚椎の問題の発症より前から慢性的な便秘だったようです。恐らく、首の筋肉始め全身の筋緊張も同様に慢性的なものだったのではないかと考えます。

※考えられるメカニズム
脊椎関節機能不全(体性感覚↓)→交感神経↑+全身の筋緊張及び可動不全→消化器系機能↓(便秘)

それからは触診、レントゲン所見から上部頚椎、胸椎、仙骨を中心にケアを行いました。

2ヶ月で計7回来院頂き、それから2週間後、8回目の来院時に再検査を行いました(各写真②)。再検査時には首の痛みは完全に解消していたようですが、身体の可動不全はまだ見られている状態でした。

その後3週間に1回に頻度を落とし、計3回ケアを行ってからの2ヶ月後(初診時から4ヶ月後)に改めて再検査を行いました(各写真③)。その頃には痛みがないのはもちろん、身体の可動域が正常化していただけでなく、すっかり便秘の方も解消しているとのことでした。

今回のケースのように、主訴である筋骨格系の問題の解消だけでなく、消化器系や呼吸器系といった自律神経と関連する症状の改善が副次的に起こることが珍しくはありません。これはアジャストメントによりサブラクセーション(脊椎関節機能不全)が解消することで固有受容感覚(関節からの位置情報)を始めとする体性感覚の変化が脳機能、ひいては自律神経系へ影響を及ぼすことがメカニズムとして考えられています。カイロプラクティックは便秘等の症状を治すとは言いませんが、身体が本来持つ機能を最適化してあげることでこのような嬉しい変化も起こります。

今回は少し専門的なワードも用いましたが、最後までご一読頂きましてありがとうございます。

①画像左、初診時②画像真ん中、2ヶ月後再検査時、③画像右、4ヶ月後再検査時

①画像左、初診時②画像真ん中、2ヶ月後再検査時、③画像右、4ヶ月後再検査時

①画像左、初診時②画像真ん中、2ヶ月後再検査時、③画像右、4ヶ月後再検査時

①画像左、初診時②画像右2ヶ月後、再検査時

①画像左、初診時②画像真ん中、2ヶ月後再検査時、③画像右、4ヶ月後再検査時

写真④黒く写っているのがガスを表しています。